内密出産は、芸能人が極秘に出産したということではなく、予期せぬ妊娠で苦しむ一般女性が病院にだけ身元を明かすことを条件に匿名で出産できる方法のことです。
メリット・デメリットとはをわかりやすく解説や、費用などが気になる人は多いのではないでしょうか。
海外では事例がありますが、日本では全く浸透していない制度でしょう。
内密出産制度を、子供を産みたいけど育てられない女性を救う「赤ちゃんポスト」で知られる、熊本県の慈恵病院が行い2021年12月に初めての実施例がありました。
今回は、内密出産のメリット・デメリットとはをわかりやすく解説や、費用や海外事例などについて紹介していきます。
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目次
内密出産のメリットとはをわかりやすく解説!
内密出産、望まない妊娠をしたお母さんにも、罪のない赤ちゃんにも、無事に出産ができて幸せが訪れますように。
内密出産に賛同しました。少しでも妊婦さんを助けたいので、慈恵病院の「こうのとりのゆりかご基金」に寄付します。 pic.twitter.com/2fFYlpW1Qd
— さやや (@8xyzab) January 5, 2022
内密出産のメリットとはを、わかりやすく解説します。
熊本県の慈恵病院の出産例では、母親となる女性側に大きな恩恵がありました(*^^*)
それは「家族に出産を知られないで済むこと」です。
今回の女性は、関係の良くない母親がおり、勝手に妊娠出産することで関係を絶たれたくないために出産を秘密にしたかったのだとか。
また、暴力的なパートナーに知られたくないという思いもあったと言われています。
この内密出産を慈恵病院が始めたきっかけは、パートナーからの性暴力や性犯罪被害で望まぬ妊娠をした女性を救うためなのだとか。
特に、子供を望まぬ妊娠で相談できないまま自宅で極秘に出産し、育てられずに遺棄するといった母親・お子様にも残酷な事例を減らしたいという思いで考えられた制度なんですね。
日本には、望まぬ妊娠から女性を救うために「母体保護法」という法律があります。
母体の健康上の理由、妊娠継続困難または分娩困難な場合、経済的な理由がある場合の人工妊娠中絶が認められています。
しかし、中絶できるのは21週6日までと決まっています。
これは、22週以降に入ると中絶の際に母体にかかる負荷が大きくなることや、22週以降は胎児がヒトの形をしてくる(その前はまだ受精卵に近い形なのでヒトっぽくはない)ことで倫理的な問題があるためと言われています。
また、12週以降の中絶は死産届が必要になり、手術も大掛かりになるのが一般的です。
中絶を選択するには制限がある一方で、若年の妊婦では妊娠に気づかず、気づいたときには中絶可能な週数を超えていたという話も聞きます。
そのような女性が出産後に子供を育てられなかったり、パートナーからの虐待で子供を亡くす事態も増えてきていますね。
内密出産のメリットとは、子どもを産み育てる女性だけではなく、お子様の人生が遮断されないように人権を尊重してあげていることになるわけなんですね。
医療ケアを十分に受けられない子供の出産で子供の体にもリスクが生じる危険もあることを考えると、家族には内緒で医療ケアの下で出産できるほうが、母親となる女性にとっても安心でしょう(*^^*)
内密出産のデメリットとはをわかりやすく解説!
内密出産のデメリットとはを、わかりやすく解説します。
すべて極秘にしないといけないことで、その後の人間関係に支障をきたす恐れがあるでしょう><
費用面でもそうですが、妊娠出産を秘密にするということは、つわりの苦しみも悟られないようにごまかし、大きなおなかもカモフラージュしながら健診も一人で行くことになります。
陣痛が来たら一人で荷物を持って病院に行き、出産するということです。
内密出産のデメリットとして、誰も自分の世話をしてくれる相手がいないことがあるので病院に行く途中で体調不良が起きたり事件・事故に巻き込まれたら助けられません><
今回内密出産したのは10代の若い女性ですが、そんなプレッシャーを一人で乗り切った根性はとても素晴らしいと思います(*^^*)
家族や彼とは、関係を断つことはできないけど子供も諦めることはしないという、一人ですべてを背負ったこの方はとても強くてたくましいですよね。
出産後に子供を抱いて号泣したというこの女性は、本当であったら周りに祝福されながら子供を授かりたかったんだろうなとわかります。
子どもが希望すればいつでも開けていいと身元がわかるものも病院に預けたということですので、もしかしたら将来、我が子と会うこともできるかもしれません。
最近では毒親という言葉も知られてきて、生育環境によっては子育てが厳しかったり子供に悪影響だったりすることが知られていますね。
それでも出産する女性に対しいて日本では法整備がなされていないことが現実的な問題なのだとか。
実際、市からは内密出産を控えるようにと言われていた慈恵病院。
特に問題となっているのは、仮名で出産した女性に変わり病院が出生届を提出することです。
病院側が母親の身元を知りながらそれを伏せて提出することで、刑法の公正証書原本不実記載の罪に抵触するのではないかと言われています。
今後も、女性と赤ちゃんを救うために理解のある返答があるといいですね。
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内密出産は子供側のメリットとはをわかりやすく解説!
内密出産は、子供側のメリットとはをわかりやすく解説します。
医療的なケアを十分に受けられることで、命の危険がなく生存することが出来ます。
自宅や車内での極秘出産をせざるを得ない女性がいる中で、そのような環境下の出産は母子共にハイリスクです。
母体の出血に対するケアもないですし、清潔に新生児を扱えないことで感染のリスクも高まります。
呼吸をしていない子供を蘇生することもできず、結局、失ってしまう結果になることもあるでしょう><
内密出産の、幼児側のメリットとはそのようなリスクがなく、母子共に医療ケアを受けられるのは医療機関にかかる最大の利点です。
今回生まれたお子さんは、出生後に血液データに異常値があり医療的な処置をしたそうですが、そのようなことができるのもちゃんと病院に行ったからです。
自分で育てられないと悩む女性が、子供のためにきちんとした環境を用意して生んでくれたことは、女性ができる我が子への精いっぱいの対応だったのでしょう。
そういった意味では、子供を守るという母親の責任にきちんと向き合い、考えぬいたこの女性はやはり立派な母親だと感じます。
内密出産は子供側のデメリットとはをわかりやすく解説!
内密出産は、子供側のデメリットとはをわかりやすく解説します。
両親がいないので里親か養子縁組か施設かはわかりませんが、本当の家族の下で暮らせないということです。
私は周りにそういった生い立ちの友人がいたことがないですが、やはりどこかで違和感を感じることはあるのでしょう。
母親が内密出産をしたことで、わかりやすく言うと子供は自分の生い立ちを知ってショックを受けたり、周囲にいじめられたり辛い経験をするというデメリットが生じる恐れがあります><
法的な保護はあるので生活はできると思いますが、制限を感じることもあるでしょう。
本当の両親を知ることで身の危険があるかもしれません。
虐待で保護された子供は、親が施設等に乗り込んでくることもあるそうですが、そういうリスクもあるのが現状です。
それらをどう感じて乗り越えていくかは、お子様次第なのでデメリットがどこまで影響を及ぼすかは人それぞれでしょう。
母親に限らず周囲の人から愛情をもって育てられた子は心身に大きな問題なく育つこともわかっています。
なので、これから育っていく環境を大人がきちんと保護していれば大丈夫でしょう。
内密出産の費用について!
内密出産の費用について紹介します。
慈恵病院の事例では、医療費は病院負担と言われていました。
一般的な出産費用は、50万円前後と言われていますね。
帝王切開や双子など、場合によって金額が変動しますが高くても70万円程度でしょう。
私は二人、子供を生んでいますが、入院費を含め50万円程度でした。
内密出産も、出産方法自体に変化があるわけではないので、普通に医療費を計算したら同じくらいになるでしょう。
健診にも自己負担がありますし、出産育児一時金を超過したら自己負担になるのも同じです。
今回はそこを病院負担としているわけですが、出産育児一時金が42万円なので、病院の持ち出しは10万円くらいでしょうね。
出産を周囲に相談できないことで費用の工面も困難になる内密出産では、やはり通常より金銭的な配慮が必要です。
今回の女性はまだ未成年でしたし、母親の同意なく出産に臨むだけでなくお金の心配もとなるとかなりつらかったはずです。
今後も永久的に病院負担でできるのかは何とも言えませんが、慈恵病院に頑張ってもらって、同じような女性が少しでも負担なく出産に臨めるといいですね(*^^*)
内密出産の海外事例はある?
内密出産の海外事例はあるのか紹介します。
外国では、1778年にスウェーデンで事例がありました。
日本では、まだ内密出産のメリット・デメリットすら知らない方が多い状況ですがフランスでは1793年に法制化されるなど、海外ではとっくの昔に終わっている議論なんです。
ドイツでも2014年から法制化が始まった制度で、子供が一定年齢に達し希望した場合に母親の身元を知らせる仕組みです。
子供の出自を知る権利も守ったうえでの制度ですが、母親が「一生秘匿」を希望する場合は匿名出産になる可能性もあります。
今回の女性は身元の分かるものを病院に預けており、厳重に金庫で保管されるのだとか。
日本では事例もなく法整備もまだまだなので、内密出産で今後課題となるのは子供の戸籍の作成や養子縁組などの際の親の身分証明だと言われています。
確かに戸籍には両親の名前がないといけないことになっていますね。
仮名で出すわけにもいかないし、かといって空欄にするわけにもいかないでしょう><
内密出産をしたら、子供を病院に預けた段階で親権は諦めることになるのかもしれませんが、その場合、親権者は病院になるのかも気になる人は多いでしょう。
今回母親の情報管理について慈恵病院が参考にしたのはドイツの事例で、仮名で出産したあと、子供が16歳になったら出自を知る権利を使うことができるというものです。
母親が情報開示を拒否した場合は家庭裁判所が可否を判断するというものです。
慈恵病院が行っている赤ちゃんポストでは、預けられた子供は「棄児」となり市長が戸籍を作ることで戸籍問題はクリアしているのですが、内密出産は母親が判明しています。
なので棄児ではないため同様に戸籍を作ることができないのだとか><
国籍もこのままでは無国籍になってしまうなど、今回生まれた子供の書類上の問題は色々あります。
厚生労働省はじめ省庁や国の動きは鈍く、まだ何とも言えないのが心配ですね。
内密出産のまとめ
内密出産のメリットとは、親戚や身内に子供を産んだことがバレないということがあります。
デメリットは、出産したことから始まり我が子の存在を内密にするので、今後の母子の人生において家族や周りの人達からの一切の援助が受けられないということです。
望むと望まざると妊娠すれば体の中の仕組みが変わる女性にとっては、中絶したら「ハイ!終わり!!」とはならず、通常の出産と同様にホルモン変化を経て元の体に戻るので中絶も簡単なことではありません。
中絶を選ぶ女性も望まぬ妊娠出産をする女性も、自分が育てられないという心の傷を抱えて生きていくという点は同じです。
赤ちゃんポストはそんな女性たちのために始まり、反対意見も根強いですが今日まで制度も整備されてきました。
今回の内密出産も、命を守るという点で賛成する人もいれば子どもの幸せを訴えて反対する人もいます。
私は医療従事者で、手術室で出産に携わった経験があり賛成側の人間です。
母親の事情も分かりますし、子供の幸せについてもいくらでも心配や不安はあります。
それでもまずは「生まれてきて欲しい」と願った母親の意思を尊重してあげるのが一番かなと思いました。
産めなくて、「ごめんなさい」する母親も、産んでも育てられなくて謝る女性もいます。
ですが、お母さん一人が悪いことは絶対にありません。
周囲の人や環境がそうさせていることにもっと理解が増えること、子供の未来を信じて明るい未来を提供してあげることが今の大人の責任だと思いました。
内密出産のメリット・デメリットをわかりやすく解説!費用や海外事例について!
についてまとめてみました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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